Starlink活用「山小屋Wi-Fi」、百名山など100カ所に拡大

新料金プランの追加や、天気ライブカメラも導入

2024.07.12

KDDI株式会社
株式会社ワイヤ・アンド・ワイヤレス

KDDI株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 CEO:髙橋 誠、以下 KDDI)は、2024年の登山シーズンにおいて、株式会社ワイヤ・アンド・ワイヤレス(本社:東京都中央区、代表取締役社長:向吉 智樹、以下 Wi2)協力のもと、衛星ブロードバンドStarlinkを活用した「山小屋Wi-Fi」の設置場所を、日本百名山を中心とした100カ所の山小屋へ拡大します。加えて、「山小屋Wi-Fi」を30日間利用できるpovo2.0利用者向けの新料金プランや、山の天気を確認できるライブカメラを導入します。

電源につなぎアンテナを空に向けるだけでインターネットに接続できるStarlinkによって実現する、山小屋での有料Wi-Fiサービス「山小屋Wi-Fi」は、山岳DXを推進するべく、2023年に12カ所から開始しました。電波の届きにくい山小屋において、防災/天候情報の収集、家族/友人との連絡、SNS投稿、キャッシュレス決済、ネット予約などを可能にするなど、山小屋の利用者/オーナーともに好評いただいています。

山小屋Wi-Fi 100カ所に拡大
剱岳 真砂沢ロッジに設置したStarlinkアンテナ

山岳地域においては、地形や積雪などの理由により光ファイバー回線の敷設や通信環境の整備が困難とされるエリアが多数存在し、場所によってはスマートフォンを使用するために山小屋から離れて電波をつかむエリアまで一時下山する必要があるなど、緊急時の連絡が難しいといった課題があります。このたびの設置場所拡大により、「日本列島の屋根」とも呼ばれ、多くの登山者を惹き付ける日本アルプスエリアの日本百名山のうち、約7割の山において、「山小屋Wi-Fi」が利用可能となります。

登山界で最も権威があるとされるピオレドール賞を受賞した登山家として、数々の山と山小屋に訪れ、現在は自身も複数の山小屋を運営している花谷泰広氏は以下のように述べています。
「弊社が運営する山小屋でも山小屋Wi-Fiを導入しました。安定した通信環境による山小屋運営の効率化はもちろんのこと、登山者が情報収集や緊急時の連絡手段としても活用できるようになり、安全性の向上に貢献しています。登山環境をより良いものにするため、更なる拡大を期待しています。」

KDDIとWi2は、登山やトレッキングを楽しむお客さまを宿泊/休憩/避難などの観点から支えている山小屋の通信環境整備を通じて、今後も登山者の快適かつ安心な登山をサポートしていきます。

山小屋Wi-Fiの拡大について

1.設置場所を100カ所に拡大

2024年の登山シーズンでは、「山小屋Wi-Fi」の設置場所を大幅に拡大し、日本アルプスエリアを中心とする100カ所の山小屋で「山小屋Wi-Fi」を利用可能になります。

  • 北アルプス:槍ヶ岳、穂高岳などの山小屋31カ所
  • 中央アルプス:木曽駒ヶ岳などの山小屋5カ所
  • 南アルプス:北岳、赤石岳などの山小屋23カ所 など

設置場所の詳細は、山小屋Wi-Fi公式サイト(https://yamagoya-wi2.com/)をご参照ください。
なお、山小屋ごとに設置スケジュールは異なるため、最新情報は各山小屋へお問い合わせください。

<「山小屋Wi-Fi」の利用シーン>
・家族/友人との連絡
・山の天気や防災情報などの情報収集
・キャッシュレス決済導入による、登山者荷物の軽減
・ネット予約やIP電話導入による、宿泊予約状況を可視化した山小屋の効率活用

山小屋で天気を確認

2.料金プランを期間限定追加

現在、利用中の通信事業者を問わずどなたでも利用可能な「山小屋Wi-Fi」料金プランとして、2時間プラン(300円)と24時間プラン(600円)を提供しています。なお、auをご利用のお客さまは無料でアクセス可能です。
このたび、基本料金0円のオンライン専用プランpovo2.0限定で、「山小屋Wi-Fi」30日間のプランを期間限定で提供します。長期間の滞在や、何度も登山されるお客さまにおすすめです。あわせて、24時間のプランとpovo2.0のデータがセットになった料金も提供します。

  • povo2.0限定プランの場合、山小屋Wi-Fiが利用できる引き換えコードが購入後5日以内にメールで届きます。購入直後からは利用できないためご注意ください。
  • povo2.0限定の料金プランの詳細はこちら(https://povo.jp/news/newsrelease/20240712_03/)

3.山の天気をライブ配信

株式会社ウェザーニューズの協力のもと、山の天候を視覚的に確認できるライブカメラを、2024年8月以降、長野県蓼科山頂ヒュッテに導入します。「山小屋Wi-Fi」を活用して、リアルタイムに山小屋からのライブ映像を配信することで、天候の変わりやすい山の中腹や登山道の様子を確認することができます。ライブカメラ映像は、ウェザーニューズアプリおよびauスマートパスアプリにて無料で順次公開します。またライブカメラを設置する山小屋も順次拡大予定です。

ライブカメラ設置イメージ
ライブカメラ映像イメージ

「山小屋Wi-Fi」の利用方法や設置場所など、詳細はこちら(https://yamagoya-wi2.com/)をご参照ください。

参考

山小屋Wi-Fiの取り組み

auエリア展開の取り組み

KDDIは、お客さまの日常をつなぐため、鉄道路線や商業地域など生活動線のエリア整備を積極的に行っています。また、お客さまの非日常をつなぐため、光回線を敷設しづらい山間部や野外イベントでは、車載型基地局やStarlinkを活用した通信対策を実施しています。さらに日本全土にauエリアを拡張するべく、2024年内には衛星とスマートフォンの直接通信サービスを提供予定です。これにより、「日常がつながる」「非日常がつながる」「空が見えればどこでもつながる」体験を提供します。